
新潟市の中で最も古い砂丘地帯に属する横越地区の藤山・駒込一帯には、市内では珍しい広大な竹林があります。
この地域のたけのこは、普通の土壌のものと比べて柔らかいと評判です。藤山・駒込では、収穫時期となる毎年5月上旬に「たけのこフェア」が開催され、青々とした竹林の中で、たけのこ掘り体験や竹細工教室が行われます。また、当日の朝に収穫したばかりの新鮮なたけのこやいちご、トマトなどの地元農産物が販売されるほか、たけのこご飯やたけのこのしゃぶしゃぶなどの試食を楽しむことができます。

ソラマメは、直径2~3センチほどの大きなヒスイ色の豆がさやに3個ほど入っているのが特徴です。両川地区では、大粒で食味がよく人気のある「打越一寸」(うちこしいっすん)と呼ばれる品種が栽培されています。前年の10月に種を植えて冬を越し、4月上旬頃に開花。病害虫や風害などに注意しながら5月下旬から6月上旬の短い期間に収穫時期を迎え、いち早く初夏の訪れを告げるおいしい食材です。
ソラマメは鮮度が非常に大切なため、生産者は朝5時頃から8時頃までハサミでていねいに収穫し、午後には出荷、新鮮なソラマメが県内外の市場へ向けて送られます。

亀田・大江山地区は県内で有数の玉ねぎの作付面積と市場出荷量を誇ります。6月中旬から出荷が開始、吊るし乾燥をせずに収穫してすぐ新鮮なうちに販売してしまうのが、当地区の特徴です。
たまねぎは洋食と共に食卓に上がってきましたが、今日では和食にも使われるほどレシピの数を増やしました。家庭菜園でも栽培され、学校給食でも主要な食材として利用されています。秋に植えられた苗は新潟の冬の寒さに耐え、自然の栄養をいっぱいに吸収して6月から7月にかけて収穫されます。

県内屈指の梅の生産量を誇る亀田地区。中でも、藤五郎梅という品種は、江戸時代の終わりに亀田の荻曽根の青果問屋により広められ、屋号の藤五郎をそのまま命名したもので、現在、多くの割合を占めています。藤五郎梅は果実が大きく果汁も多いのが特徴で、梅酒用として喜ばれているほか、肉厚で柔らかく、しその着色が綺麗に仕上がることから梅干し用としても使われ、梅シロップや梅ジュースにも適しています。
6月に入り、丸々と大きく実った緑色の梅を、生産者たちが一つひとつていねいに収穫した後、JAの梅選果場で選果・箱詰め作業が行われ、出荷されます。
また、亀田の梅をよく知ってもらおうと、市民を対象とした梅もぎ体験が行われたり、3月には梅の花を楽しむ梅まつりが開催されたりしています。

両川地区では「つばきグリーン」という品種のシシトウが盛んに栽培されています。鮮やかな緑色で形の曲がりが少なく、唐辛子のような辛さがないのが特徴です。ハウス栽培によるシシトウの収穫は6月上旬から、露地栽培の収穫は下旬から始まり、7月・8月に最盛期を迎え、11月頃まで収穫が続きます。生産者は温度・水分管理、日焼け等に注意しながら栽培。夕方から早朝に収穫・箱詰めし、出荷しています。
また、同地区特産の「京ゆたか」という品種のピーマンは、青臭さが少なく甘みがあり、生で食べることができるのが特徴で、最近人気が高まっています。

新潟市食と花の銘産品に指定されている「にいがた十全なす」は、昭和初期から栽培されている濃紺で丸い巾着型なすです。実が厚くしまった肉質ながら、皮が薄くて柔らかく、ほのかな甘みがあるのが特徴です。浅漬けは色鮮やかにおいしく仕上がるため、夏の定番野菜として人気があります。
生産者の人たちは、2月に種を植えて苗木を育て、虫や大風などに注意を払いながら栽培。収穫は6月末から9月まで毎朝続き、最盛期は7月中旬から8月上旬、背丈は2mにもなります。朝早くに収穫された新鮮ななすはすぐに出荷されるほか、浅漬けは一晩漬けて翌日に出荷されています。

横越地区は、スイートコーンの栽培が盛んな地域で、7月が収穫の最盛期です。
近年生産量が増えているゴールドラッシュという黄色い品種は、香りが良く甘味が大変強く、柔らかいのが特徴です。4月中旬に種をまき、有機質肥料を使い最小限の防除で栽培されています。7月から8月にかけて、朝露が残る早朝に手際よく収穫し、鮮度が落ちないようその日のうちに出荷します。
7月には、市民が自らの手で収穫を体験し、農業への理解を深めてもらう市のイベント「市民ランド」で、多くの人がスイートコーンの試食や収穫の楽しさを体験します。

新潟市は河川が沖積した肥沃な土壌でのぶどう栽培が盛んなところです。大江山・横越地区では、黒色大粒で糖度が高く高品質な品種として評価の高い「巨峰」、代表的な種なしぶどう「デラウェア」、濃紺色でやや酸味がある「キャンベル」などの栽培が行われています。
生産者たちは、枝の剪定を11月・12月に行い、春になってから芽や房を整え、風雨などから実を守るため6月に袋やかさをかけ、病気や害虫、鳥の被害に注意を払いながら大切に育てます。8月から9月にかけて収穫の最盛期を迎えます。

江南区の秋の代表的な味覚である梨。区内で梨栽培が盛んな横越・両川・亀田の各地区では、梨の花粉付け作業が,開花した4月下旬の晴れた穏やかな日に行われます。5月には余計な小さな実を摘み取り、その後、大きくなり始めた梨に袋をかけ、追肥や病気などの防除、台風などに注意を払いながら、多くの手間をかけて栽培します。
8月中旬から幸水の収穫が始まり、豊水、二十世紀、新高、新興の順で12月頃まで収穫が続きます。また、洋梨のル・レクチェも栽培されています。9月から12月まで県道沿いに梨の直売所が並び、大きな賑わいを見せます。
10月には「梨の実まつり」が新潟地区なし広域選果施設「梨の実館」で開催されます。梨の販売、数種類の梨の試食会、梨の皮むき大会、梨の収穫体験などが行われます。
また、11月末には枝の剪定を行い、春の作業に備えるほか、一部の農家では剪定した枝を12月に台湾に輸出しています。

新潟の代表的な農産物といえばやはり米。江南区は新潟市内でも有数な米の産地です。豊かな水、養分たっぷりの大地で育ったお米は、江南区の宝です。
また最近は、化学肥料と化学合成農薬の使用を5割以上減らした、環境にやさしい米づくりにも積極的に取り組んでいます。

紫色の食用菊「かきのもと」は、市の「食と花の銘産品」に指定されています。菊を食べる食文化は、新潟と東北・北陸地方の一部地域に限られており、食用が始まったのは江戸時代からと言われています。新潟では、古くから農家の庭先や畑で、紫や黄色の食用菊が栽培されてきました。
露地栽培のものは9月頃から11月の霜の降りる頃まで収穫が続くほか、ハウス栽培も行われます。市内では南区を中心に生産が盛んですが、江南区内においても各地区で販売用として広い畑で生産されたり、自家用として作られたりして、おひたしなどとして食べられています。

横越地区を中心に生産されている里芋は、5月に種芋を植え付け、10月末頃から収穫します。里芋は乾燥に弱いため、夏場の水やりに気を使うそうです。
里芋は、畑に水をはじく傘のような緑色の大きな葉が生えているのが特徴で、土の中では、種芋のまわりに子芋、さらに孫芋が子どものこぶしほどの大きさに成長し、主に孫芋が料理に使われます。芋類の中では一番低カロリーで、食物繊維が豊富な食品です。
新潟の郷土料理の「のっぺ」には里芋は欠かせません。また、煮っころがし、コロッケにして食べるなど、晩秋のおいしい食材として親しまれています。

横越地区はごぼうの生産が盛んです。ごぼうは食物繊維を豊富に含み、便秘の解消に効果的で大腸がんの予防効果があるといわれています。

横越地区は北陸有数の長芋の産地で、栽培の歴史は古く、江戸時代には殿さまへの献上品にも用いられたとの話も伝わっています。
阿賀野川沿いの肥沃な土壌に良質の堆肥をすき込み、土作りにこだわって栽培されており,多彩なミネラルによってまろやかさが加わり、雪国の風土で育った肉質のさわやかさと格別の風味があります。
長芋は、5月に種芋を植え付け、11月から翌年4月頃まで収穫が続きます。大きいものは長さ1m以上、重さ2kg以上もあり、ていねいに扱わないと折れてしまうため、初めは周囲を機械で土を掘りますが、最後はスコップを使って手作業で収穫していきます。

野菜が不足しがちな冬、新潟では雪の中で野菜を保存する方法が昔から行われてきました。
「カンラン」とはキャベツの別名です。温度と湿度が保たれた雪の中で貯蔵される「雪下カンラン」は、雪の作用で糖分が増えて甘味が増し、おいしくなります。
雪が積もった畑から、スコップで雪を取り除き、あとはキャベツが傷つかないように手で掘っていきます。雪下カンランは、雪で覆われて虫がつかないため、10月中旬以降は消毒の必要がなく、しかも甘味が増すという、雪を有効利用した生産方法で、そのおいしさ・安全性に人気が高まっています。

新潟市の「食と花の銘産品」に指定されているいちご「越後姫」は、豊かな香りと強い甘みが特徴で、酸味とのバランスも良く、果重が20gほどと大粒です。新潟の気候に適したおいしいいちごを目標に、6年の歳月をかけて県園芸センターが開発した品種で、平成6年に名付けられました。
収穫後の8月頃に土作りを行い、10月にハウスの中に定植。1月から6月にかけて実り、ていねいに収穫されます。大江山地区は県内有数の産地で、各生産者が独自の土作り、ミツバチを利用した受粉、地下水の使用など、おいしさと安全性を追求した生産に努めています。





























